どうも、チンパンジーまさるです。
いまさらながら、『バイオハザードRE3』を購入しました。
発売日から批評が吹き荒れていて不安だったのですが、実際にプレイしてみると思っていたほど悪くなかったのでレビューします。
先に感想を述べると、リメイクとしては残念だけどゲームとしては普通に面白かったですね。
ちなみに原作のラストエスケープはプレイ済みで、ナイフ縛りでクリアする程度にはやりこんでいます。(もう10年以上前の話ですが)
初代〜4辺りは学生時代に相当やり込んだ思い出もあって、辛口レビューであることをご了承のうえ参考にして頂ければと思います。
※軽いネタバレや汚いスクショが混ざっているので苦手な人は注意してください。
グラフィックが綺麗
まずは良かった点から述べていきます。
初代PSのゲームが、最新の技術で生まれ変わる。
それだけでファンにとって買わない選択肢なんてないでしょう。
過去にWiiで発売された『アンブレラクロニクルズ』でも、バイオ3が最新技術で再現されて感動したのを覚えていますが、今作はそれ以上の衝撃を受けましたね。
RE3のグラフィックはマジでヤバイです。
エンジン自体はRE2から使いまわしてるんでしょうけど、派手なシーンが多いRE3ではより迫力が増して見えます。
「最新技術でバイオ3が遊べる」というだけでもファン的には大満足です。
設定改変はアリだと思う
ニコライの極悪人っぷりが増していたり、カルロスが完全に別人になっていたりなど、キャラ設定やストーリーが大幅に変更されていました。
アレンジが強すぎて忠実なリメイクとは言えず賛否両論あるようですが、個人的にはアリだと思っています。
そもそも3自体が「やべぇ、ラクーンシティから脱出しなきゃ!」程度のストーリーなので、ドラマ性に磨きをかける意味ではいいアレンジだと思いますけどね。
RE2に繋がる演出も多々あったので、そちらもプレイ済みだと尚面白いでしょう。
ただネメシス第二形態の変更と、ミハエルの見せ場が削られている等は個人的に残念でしたね。
RE2より表現規制が緩い
前作RE2の日本版は【四肢欠損なし、血の色が黒、血の量がやたら少ない】と残虐表現に規制がかかっていました。
そのためゾンビが本当に死んだのか判別が難しく「日本版のほうが難易度が高い」とまで言われる始末。
今作RE3では多少緩和されて相変わらず血は黒いし頭は飛ばないけど、血飛沫は出るようになったのでヘッドショットの判別がしやすくなりました。
(Z版の話なので通常版は知りません)
あとナイフの耐久値が無限になったので、死体をツンツンして死亡確認をしやすくなったのも地味にありがたい仕様ですね。
ボリューム不足
さて、ここからは悪かった点を述べていきます。
他所でも散々言われてますが、フルプライスのソフトにしては明らかにボリューム不足です。
初見でゆっくり進めても5時間程度でクリアできる内容ですからね。
「一本道で単調」とも批判されていますが、元々がそういうゲームだったのでそこは仕方がないと思います。
アクション性に磨きがかかったせいで余計に単調だと感じてしまうのでしょう。
とは言え、その程度のボリュームなのに、定価7800円で販売したことには疑問を感じざるを得ません。
本編だけなら4000円程度が妥当でしょう。
正直レジスタンスに約20GBも容量使うくらいなら、時計塔と公園も再現して欲しかったですし、マーセナリーズなども実装して欲しかったです。
今後RE2みたいにDLCで追加要素が来ることを期待していますが、もし来ないのであれば定価で買うべきでないと思います。
開発者の趣味丸出し
発売前の開発陣のインタビューで、
「ジルを一人の女性として見てもらいたい」と述べていたので、お色気シーンでもあるんかなと期待したのですが・・・
蓋を開けてみたら、クリーチャーによる産卵プレイが待ち構えていました。
「ドレインディモス」というクリーチャーの産卵攻撃を喰らうと、口内から卵を植え付けられてパラサイトという状態異常になります。
この状態異常を放置すると出産して死ぬことになるので、グリーンハーブを使って卵を除去しなくてはなりません。
んで、グリーンハーブを使用すると、その場でゲ○吐いて除去します。
すみません、そういうのは興味ないんで・・・(ドン引き)
ムービーシーンで強制的に産卵されるため、確実に1回は嘔吐しなくてはなりません。
もちろん道中でも、産卵攻撃を食らうたびグリーンハーブを使って嘔吐することを強要されます。
僕は初回プレイで3、4回は嘔吐させられました。
『Sims』や『Postal』などNPCが嘔吐するゲームは知っていますが、プレイヤーに嘔吐を強要する一般家庭用ソフトなんて初めてです。
ご丁寧にも該当エリアには大量のグリーンハーブが配置、直近にセーブポイントも完備している辺り「満足いくまで楽しめ」ということなのでしょうか…
バイオにそんなものは求めてないんで、DM○の同人ゲームでやっていただけませんかねぇ・・・
緊急回避前提のバランス
今作はややアクション寄りとなっていて、原作にも存在した「緊急回避」が実装されています。
被弾する直前でステップ入力すると攻撃を自動的に回避し、その直後の攻撃はクリティカルが出やすくなる便利なテクニックです。
原作の緊急回避は極めればバランスブレイカー級のテクニックでしたが、縛りプレイ以外なら「できなくても問題ない」程度の存在でした。
それに対してRE3では、明らかに緊急回避を使わせる前提のバランスになっていると感じます。
難易度スタンダード(ノーマル)でもボスの攻撃範囲が広く、追従性能も高いので緊急回避じゃないと避けにくい攻撃が多いんですよ。
その割にはモンハンのフレーム回避レベルでタイミングがシビア。
あげくの果てには咆哮で動きを止めて攻撃してくるボスがいるなど、バイオじゃなくてモンハンやらされてる気分になります。
他にも気になったのは、緊急回避ができないとハメ殺しに合う危険性が高い点です。
過去作では、被弾後は敵がしばらく棒立ちするなどの猶予が存在したのですが、今作は被弾後の猶予時間がほぼありません。
そのため緊急回避を使えないと、
【ボスの連続攻撃の1段目に被弾してダウン→起き上がった瞬間に3段目を被せられて死亡】
【ソンビに噛まれる→抜け出した瞬間別のゾンビに噛まれる→抜け出した瞬間(ry】
上記のようにハメ殺しに遭う事例が割と発生しました。
あとは即死攻撃の多さですね。
ボス以外にもハンターシリーズが、体力関係無しに即死技を仕掛けてきます。
一応予備動作は長めなので察知はしやすいのですが、緊急回避のタイミングがシビアなせいで「わかっているのに死ぬ」ことが多く結構イライラしました。
慣れればいいシステムかもしれませんが、モーションを把握していない初回プレイではストレスが溜まる要素でしかなかったですね。
総評
散々文句を述べましたが、ゲームとしては普通に面白いです。
もしこれがバイオハザード3のリメイク作品でなければ、ホラーアクションとして良作の部類だったかもしれません。
バイオ3のリメイクとして見ると【良くも悪くも大幅なアレンジ、調整不足感のあるアクション要素、強気のフルプライス価格】など、どうしても文句の1つや2つ付けたくなります。
RE2はアレンジと原作再現がいい感じの塩梅でしたが、RE3は懐かしさを一切感じないリメイクだったのが残念ですね。
Remake(作り直す)という意味では間違っていないですけど、もうちょっと原作に寄せてくれても良かったんじゃないかなーというのが正直な感想です。
ただ、ゲームとしては普通に面白かったんで引き続き周回プレイする予定です。
やり込めばまた評価が変わるかもしれないんで、そのときはまた追記しますね。